TOP> 楽団員リレーコラム> 楽団員紹介> 楽団員リレーコラム

楽団員リレーコラム

リレーコラム<第11回>

小学校5年生でボケ:チェロ 石井忠彦さん

季節はいつごろか、定かでない。その日は夕方から雨が降り出していた。いつものように夕飯をすませ、いつものようにお風呂に入って、いつものように布団に入った。(当たり前の事だが、)

僕は、夢は見るけれど、いや見たような気がするのだが、ほとんどは覚えていない。というか、思い出せない。今でもそうだ。でも、この夜(朝かもしれない)の夢だけは、鮮明に覚えていた。その夢は…

ふと気が付くと、僕は玄関の前に立っていた。何故か手には、愛用の枕を抱えていた。それから、玄関のカギを開け、(その頃のカギは真鍮でできた、棒状のものにネジが付いており、穴に押し込んで回してかけるものであった。)、玄関のガラス戸をガラガラと開けたのである。外は薄明るかった様な気がするが、ザアザアと雨が降っている。

玄関から門の所まで5mくらいはあったろうか、その門の手前に松の木らしきものがあったのです。その木めがけて、やおら持っていた枕を投げつけた。

…覚えているのは、ここまで

朝、目を覚ました僕は、枕が無いのに気付いた。母親に「枕、知らない?」と聞くと、「知らないわよ。どうしたの?よく探しなさい。」と言われたので、子供部屋をくまなく探してみたが、どこにも見当たらない。あっ、そういえば夢で…!僕は子供部屋を飛び出し、廊下を走り、玄関の前まで行った。玄関にはカギがかかっている。開けて外を見てみた。…が、どこにも枕は見つからない。しかたなく戻り、母親に夢の事を話し、「枕が消えてしまった。」と言うと、母親は「新聞取りに行ったら、枕がビショビショになって、ションボリしてたわよ。」と言って笑ったのです。

その後、これって夢遊病かなって心配したのですが、それから40年近く、その様な事は起こらないので、この出来事は、夢遊病ではなく、たんなる寝ボケ!!

このページのトップにもどる