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楽団員インタビュー~ハーモニーな楽屋~

構成 / 西大立目 祥子

Vol.83 ヴァイオリン:小山 あずさInterview

ヴァイオリン 小山 あずさ

挫折もあったけれど、大好きな音楽を仕事にできたしあわせ。
もっと勉強して成長して、仙台の人たちにいい音楽を届けたいです。

 

 

 

仙台大好きです。空気も、景色も、人のあたたかさも、ちょっとゆるいところも、人の歩くスピードだって(笑)。

夢だったオーケストラに入団

今年4月に初めてのリサイタルを開きました。当日までにたくさんの方に助けていただき、お客様でいっぱいになった会場を見たときは、本当に感激しました。応援してくださったすべての方にありがとうの気持ちをお伝えしたいです。

入団して1年たったらリサイタルを開こう。そう考えていた気持ちを後押ししてくれたのは、大学時代からお世話になっている小川有紀子先生(仙台フィル・第二ヴァイオリン副首席)の「開きなさい」というひと言でした。プログラムには、目覚ましのアラームにしているくらい大好きなR.シュトラウスのソナタやモーツァルトのソナタなど弾きたかった曲をたくさん選びました。ピアノ伴奏をしてくれたのは高校時代から一緒に演奏してきた西村翔太郎君。高校、大学の7年間ともに音楽を学んだ仲間なんですよ。

仙台フィル入団のきっかけをつくってくださったのも小川先生でした。ある日レッスンが終わった帰り道に「近々オーディションがあるけど、あなたが4年生だったら良かったのにね」とぽろっとおっしゃったんです。当時私はまだ3年生。しかし、その頃たまたま仙台フィルに客演出演させて頂いており、このオーケストラの温かい雰囲気が忘れられなくて、迷わず挑戦しました。まさか学生の身である私が合格できるなんて!大学を卒業するまで待ってくださって、新卒で入団することができ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

カルテットの経験を糧に

ヴァイオリンを始めたのは4歳のとき。父がたまたまテレビで、子どもたちがヴァイオリンを通して成長していくスズキ・メソードのドキュメンタリー番組を見て、娘にもと考えたようなんです。近くにスズキ・メソードの教室があったので、そこに通うようになりました。しばらくそこで楽しく弾いていましたが、もう少し本格的にヴァイオリンを学ばせたいという母の考えもあって、小3のときに東京音大の附属音楽教室に移りました。そこで音楽の厳しい世界を初めて目の当たりにして、圧倒されたのを今でも覚えています。

中3からは藝大付属高を目標に、藝大の澤和樹先生のレッスンに通いました。でも受験に失敗して…県立高校での3年間はめっちゃ暗かったです。なぜ音楽をやるのか、やり続ける意味はあるのか…そんなことばかり考えていました。澤先生が、地方や海外の講習会にたくさん連れていってくださり、そこで知り合った友だちが支えでした。本当に澤先生にはどれほど多くのものを与えていただいたか。先日も先生にお会いしたくてイギリスで開かれた講習会に参加してきたところなんです。

藝大での最大の収穫は気心の知れた仲間4人とカルテットが組めたこと。室内楽の勉強を通してたくさんの人たちと出会い、いろいろな音楽の形を知り、初めて心から音楽が好きだと感じることができました。

大学は親元から通っていたので、仙台での暮らしが自立の第一歩。働いてお金をもらい生活することの大切さを実感しています。オーケストラの仕事でも初めて弾く曲が多いですが、オーケストラでは一人きりだと得られない感動に出会うことが多く、弾いていてすごく幸せです。もっともっと成長していい音楽をお届けしたいです。

こやま あずさ
東京藝術大学を卒業し、2015年に仙台フィルに入団。在学中に、第1回宗次ホール弦楽四重奏コンクール第3位、第13回大阪国際音楽コンクールアンサンブル部門第2位。1992年埼玉県朝霞市生まれ。

第304回定期演奏会(2016年10月29日)プログラムより

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