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楽団員インタビュー~ハーモニーな楽屋~

構成 / 西大立目 祥子

Vol.73 ヴァイオリン 柳澤 直美Interview

ヴァイオリン 柳澤 直美

プロとして、音楽を考え、演奏の技術を培っていきたい。
根底にあるのは、心の底から音楽が好き!といえる強い思いです。

 

 

 

首や肩の凝りに悩んできたこともあって、からだのケアにはずいぶん気をつけています。ストレッチをしたり、ジムに行ったり。やはり基本は呼吸なんですよね。

競争が苦手だった子ども時代

入団は、ヨーロッパ公演の翌年なんです。そう、ちょっと残念でしたね(笑)。

ヴァイオリンを始めたのは3歳の終わり頃 。母に手を引かれてです。両親とも音楽好きで母はピアノをやっていたんですが、ピアノっていつも1人でしょう?弦楽器ならアンサンブルの楽しさがある、と判断したようです。2人の先生に習ったあと、5歳のときに桐朋学園の子どもの音楽教室に通い始め、小2から辰巳明子先生に師事しました。それからずっと大学でも辰巳先生にお世話になりました。千葉から週に1回のペースで教室に通うために、中学では部活をやらなかったし、掃除当番もやらずに早く上がらせてもらったりするような生活が続きました。

いやになったこと?それがね、ちょっとわからないんです。小さな頃から、ぼーっとしてる子で(笑)。振り返ると、母とのケンカは、ほとんどヴァイオリンの練習が原因でしたね。「やりなさい」といわれても、なかなかやらないの繰り返し。それでも、毎日一定時間はさらっていました。

でも、まわりはもっとピリピリしている雰囲気の人が多くて、先生には「のん気過ぎる」っていつも怒られてました。もともと、ライバル心が薄い(笑)。幼稚園のとき、かけっこで、負けないように走るというのがよくわからなかったんです(笑)。

仙台フィルへの入団は両親ともによろこんでくれました。どちらも岩手県出身で、仙台には親戚もいるので。

プロとは勉強し続けること

入団後は次々と新しい曲がくるし、慣れないことだらけで本当に大変でした。それまで何にも考えずにやっていたことを、思い知らされました。

プロになってぶつかった壁でしたね。以前は、いい演奏を聴いても、うまいなあと思って聴いていただけ。ようやく、なぜ自分はいいと思うのか、どこがどう違っているのかを考えるようになりました。

そして、作曲家のスタイルや時代のスタイル、音色や時間のとり方…そういうことを勉強し、解釈しても、そのように演奏できるかというとまた別問題。表現するためのテクニックが必要です。自分の中に勉強し続ける感覚が育ってきました。

指揮者にも触発されますね。すばらしい指揮者には醸し出すオーラがあるんですよ。何が違うんでしょう…歩き方、体の動き、もう関節の動きからして違う。テーブルの上のモノを取るとき、静かに取る人もいれば、パッと取る人もいますよね。そうした持って生まれた体の動きが、あるのでしょうか?

一流の人は音楽に、ここはこうなのだ!という確信があってぶれません。音楽に迷いがない。指揮者にうまく誘導されて、オーケストラの響きが増して、すべてが一体化したような感覚になることがあります。そんな指揮者に出会うと「人間ってすごい」という心からの感動があります。

いまは、心底、音楽が好き。もちろん以前からそうですが、ここまで強く感じていませんでした。仙台フィルはどんどん優秀な人が入団し、いい方向にいくのは間違いないと思います。望むのは、響きのいい音楽ホールですね(笑)。

やなぎさわ なおみ
3歳からヴァイオリンを始める。5歳のとき桐朋学園大学音楽学部附属「子どものための音楽教室」に入り、辰巳明子に師事。桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学を卒業。研究科で1年学んだのち、2001年仙台フィルに入団。1977年、千葉県野田市生まれ。

第294回定期演奏会(2015年9月18日,19日)プログラムより

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