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楽団員インタビュー~ハーモニーな楽屋~

構成 / 西大立目 祥子

Vol.72 ヴァイオリン 岡村 映武Interview

ヴァイオリン 岡村 映武

すばらしい3人の先生との出会いがあったから、ここまでこれた。
いまは、オケのメンバーが先生。たくさんのことを教えられています。

 

 

 

音楽以外に好きなことってこれといってないんですよ。ドライブ?行きませんねえ。温泉?ないですねえ。休みの日?休んでます(笑)

自発性を引き出してくれた先生たち

「はい、これが楽器」そういって先生が初めてヴァイオリンを持たせてくれたときのことを、鮮明に覚えていますね。4歳でした。その後も、その時期に必要な先生が目の前に現れる…そんな感じで3人の先生にお世話になりました。

5歳から18歳まで、いちばん長くみていただいたのがいま大阪芸術大学教授の青砥華先生です。辛抱強く基本を教えてもらいました。開放弦をきれいに弾くことを課せられていましたね。

高校の3年間は、大阪センチュリー交響楽団( 現:日本センチュリー交響楽団)に在籍していた田辺彰先生にも師事しました。実は、音楽高校の受験に失敗して、もうヴァイオリンをやめようと思うほどの挫折感を味わったんです。姉がピアノでスイスに留学していたので、母は僕も行かせようとしたのですが、力のない生徒がヨーロッパにきても仕方がないといわれ、やり直そうとついたのが田辺先生でした。忘れられないのは、最初のレッスンのとき「こういう教え方だけど、習いたいと思うのならおいで」といわれたこと。自発的に学びたいかどうか、を問われたんです。新鮮でしたね。熱心で、夏休みは、みっちり4時間のレッスン。ヴァイオリン漬けの3年でした。

さて、大学はどこにしようか、とたまたま受けた地元大阪の相愛大学の夏期講習で出会ったのが、小栗まち絵先生です。「こう弾きなさい」ではなく、いろんな表現を示して「あなたに合うやり方は?」と聞かれる。そのレッスンに衝撃を受け、大学で学ぶのはこの先生しかいない、と直感しました。決めたら一直線なんですよ、僕は。3人の先生との出会いがなかったら、間違いなく、いまはないですね。

梅田先生の紹介で知った仙台フィル

仙台フィルの指揮者を務めていた梅田俊明先生が大学に教えにきていて、小栗先生を通し仙台フィルのオーディションを教えてくれたのが、入団のきっかけでした。高3のときにオーケストラを聴いて以来、「将来はオケで仕事を」と考えていたんです。小栗先生にも伝えてましたから、そこから道が開けたんですね。

生まれも育ちも大阪ですから、父は「仙台遠いなぁー。大阪に帰ってけーへんかー。」といってましたね(笑)。大阪弁?ここでは出しませんよ。大阪人はスベるの嫌いなんで(笑)。そういえば、来て日が浅いころ、ほんとにすべって肋骨骨折したことがあるんです(笑)。しかも、定期の初日に。

入団当時は、表現の仕方、音のことなど細かいところが気になって、いちいちまわりに理由を尋ねてました。生意気なヤツと思われていたでしょうが、みんな丁寧に説明してくれた。だから、やってこれたんですね。よく最初の5年は大変っていうけれど、16年経っても大変です。何度も弾いた曲には、また違う難しさがあるから。いまは若い人から教えられることも多いですね。そういう意味で、先生はまわりにいるかな。とにかく、演奏できることはよろこび。この先、何が起きるかわからないけれど、弾けるだけ長く弾いていきたいと思っています。

大震災の夜、避難所で高校生の女の子が「とても星きれい」と話してるのを聞いてちょっと感動したんです。どんなに大変なときでも、人間はきれいなものをきれいと感じられる。音楽も、人間が人間らしく生きるための楽しみじゃないでしょうか。

おかむら てるたけ
4歳からヴァイオリンを始め、青砥華、田辺彰に学び、相愛大学で小栗まち絵に師事。大学卒業後、桐朋オーケストラアカデミー(富山)を経て、1999年9月、仙台フィルに入団。1976年大阪府大阪市生まれ。

第293回定期演奏会(2015年7月24日,25日)プログラムより

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