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楽団員インタビュー~ハーモニーな楽屋~

構成 / 西大立目 祥子

Vol.67 副首席チェロ 吉岡 知広Interview

副首席チェロ 吉岡 知広

故郷のオーケストラでプロとしてスタート。
団員の方たちと力をあわせ、外国にもその名が知れるいいオケにしたいですね。

 

 

 

おいしいコーヒー探してカフェめぐりをしたり、食べ歩きしたりするのが好き。自分で料理はしませんけどね(笑)。

唯一続けてきたチェロの道へ

昨年8月、3年のドイツ留学を終えて仙台に帰ってきました。高校から東京に出たので、故郷は11年ぶり。ごはんが、おいしいですね!

チェロを始めたのは6歳のとき。ピアノ教師をしていた母の話では、リン・ハレルのCDを聴いて「この楽器やりたい」といったらしいんですよ。もともと、野球やったり体動かす方が好き。数年間、近所の先生に通い、そのあと桐朋学園の音楽教室にも入ったのですが、あまり熱心な生徒ではありませんでした。でも、音楽教室に特別講師としていらしていた金木博幸先生が、「東京に来てプロをめざさないか」といってくださったんですね。僕自身は何だかよくわからないまま、小5から東京通いが始まりました。ようやく本気になったのは、進路を考え始めた中2のころ。飽きっぽくて何でもすぐやめちゃう中で、唯一続けたのがチェロ。あきらめるのはもったいないな、と高校から音楽の道に進むことを決めたんです。

桐朋に入ってみたらレベルが高い。僕は下手くそ。3年間、青木十郎先生に師事しました。学んだのは、きれいな音で弾くこと、音楽を奥深く追求するというその姿勢でしょうか。でも一人暮らしが楽しくて、練習はしませんでしたねぇ。どのくらい?って、実は30分くらい(笑)。

転機は、室内楽セミナーに参加するために、クワルテットを組んだことでした。仲間と合わせ、互いの音を聴き合う中で、がぜんクラシックが面白くなったんです。室内楽には音楽のつくり方の根本があるんだと思います。

ドイツで学んだことを糧に仙台で

大学で師事した毛利伯郎先生には、基礎的なことを学び直すことになりました。弓の持ち方に始まって悪い癖を徹底的に直されましたね。

そのあと、1年の準備期間を経てライプツィヒに留学し、大学院でゲヴァントハウス管弦楽団の首席チェロのクリスティアン・ギガー先生に学びました。師事する先生には、それまで自分が学べなかったものを求めてきた気がします。

ギガー先生にはバッハはドイツ語のように弾くということを教えられました。初めはいわれていることがわかりませんでしたが、フレーズの作り方、次のフレーズにつなげていくときの勢い…いまは何を言いたかったのかがわかります。

大学院のあとゲヴァントハウス管弦楽団のオーケストラアカデミーに在籍し、団員といっしょに、オペラ、定期、バッハが音楽監督を務めた聖トーマス教会のミサをこなしました。東ドイツだったライプツィヒには古い街並みが残り、オケの響きも個性的で重厚感があります。ベートーヴェンの演奏はすごかったですよ。お客さんもいい演奏をすればスタンディングオーベーションで喜んでくれる。貴重な経験ができました。

そして、いよいよプロとしてここ仙台フィルでスタートすることになったわけです。団員の方々はほんとに暖かくていい方ばかり。先日のヴェロさんの幻想交響曲では、その軽快で明るい音に感じ入りました。夢は、仙台フィルを聴くため仙台にやってくる人がいる、そんな日本を代表する実力あるオケにしていくこと。もちろんこれは一人では無理で、団員が力をあわせてやっていくことですけれどね。

よしおか ともひろ
1988年生まれ、仙台市泉区出身。桐朋女子高校音楽科(共学)を経て桐朋学園大学音楽部門を卒業。ライプツィヒ音楽演劇大学大学院に留学するとともに、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスオーケストラと学生契約をし在籍。卒業後はライプツィヒ・ゲヴァントハウスオーケストラアカデミーに在籍した。2014年10月、仙台フィルチェロ副首席に就任。

第288回定期演奏会(2015年1月23日,24日)プログラムより

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