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楽団員インタビュー~ハーモニーな楽屋~

構成 / 西大立目 祥子

Vol.64 ヴァイオリン 竹内 崇子Interview

ヴァイオリン 竹内崇子<

ああ、この瞬間がずーっと続いてくれたらいい─。
演奏中は何もかも忘れ、そんな思いで満たされています。

 

 

 

緑色が大好きなんです。車はもちろん、インテリアも小物もグリーンに。娘にも本当は“みどり”とつけたかったのですが、これは夫の反対でかないませんでした(笑)。

プラス志向で乗り越えた音大生活

母の勧めでヴァイオリンを始めたのは4歳のときです。クラシックには縁のない家なんですが、気づいたら弾いていたというか・・自転車の前と後ろに、私と弟と楽器を乗せてレッスンに通わせてくれた母には感謝しています。そう苦でもなく習い続けて、小学生のときは、ピアノを弾く友だちと合奏して、それを夏休みの自由研究にしたことがありましたね。でも、聴くのはJポップで、母がせっかく連れていってくれたクラシックのコンサートではほとんど寝ている。そんな子どもでした(笑)。

音大に行こうと思い始めたのは、進路を考え出した高2のころです。祖父母の家が上野だったので、芸大が近くていいな、なんて漠然と思っていたのですが、いざ受験となったら、とてもとても(笑)。ピアノやソルフェージュでは苦労したので、志望大学に受かったときはうれしかったですね。

音大時代は楽しかったです。オケで弾くのが初めてでしたので、当然大音量の金管を間近で聴くのも初めて。アンサンブルのおもしろさを知りました。コンプレックス?私は生来がのん気なのか、まわりが弾ける人ばかりでも比べることがなくて、すごいなあ、と思うだけなんですよ(笑)。大学のレッスンのときにあまりに弾けなくて、先生に「帰れ!」といわれたことがあります。そのときも、練習してないんだもの当然だよなあ、としか思えなくて。一晩稽古して翌日ニコニコしてレッスン室に入って行ったら、先生には笑われる始末。何でもプラスに考えますね。一晩眠れば、リセットできるんです(笑)。

目の前のことに一生懸命取り組んで

卒業してすぐに仙台フィルに入団しました。引っ越してきて窓を開けたら、春なのに雪山が見えた!大変なところに来たと感じながらも、美しさに見とれました。

3年間は驚きの連続でした。最初の定期はブロッホのヘブライ狂詩曲でしたが、その後も聴いたこともない曲がつぎつぎと来る。初めて第九をやったときは、ひと通り合わせて「じゃ明日の本番ね」と解散する練習ぶりに、プロのきびしさが身にしみました。社会のルールも何もわからなかった私を、よくまあ温かく迎えてくださったものだと思います。

同じ年代の女子5人が一緒に入団し、何かと集い、励まし合ってきたから続けてこられた。彼女たちにも感謝しています。

ステージで演奏しているときは、本当に幸せ。何もかも忘れて没頭し、ああ、この瞬間がずっと続いてくれたらいいのに、という思いで満たされます。演奏中にほかのメンバーが際立った独奏をすると、お客さんに「聴いて、彼ステキでしょう、オケっていいでしょう?!」とアピールしたくなります。

学校訪問をして子どもたちと触れ合うのも大好き。みんな笑顔で待っていて、目をきらきらさせて聴いてくれて、反応がすごく素直。最後に校歌を演奏するときは、ほとんどウルウルしてますね(笑)。

娘2人を抱えながらの仕事なので大変ではあるのですが、疲れを感じません。好きなことやらせてもらってるのだから、本当にありがたい。忙しくなればなるほど手のこんだごはんをつくったりしていますね。これからも先のことは思い
悩まず、楽しんでいけたらいいと思っています。

たけうちたかこ
国立音楽大学卒業。大学4年のときにオーディションを受け、1993年4月に仙台フィルに入団。
1971年静岡県函南町生まれ。

第285回定期演奏会(2014年9月26日,27日)プログラムより

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