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楽団員インタビュー~ハーモニーな楽屋~

構成 / 西大立目 祥子

Vol.62 ソロ首席コントラバス 助川 龍Interview

ソロ首席コントラバス 助川龍<

街ゆく人、一人ひとりとつながって、
仙台フィルファンをどんどん増やしていきたいですね。

 

 

 

珈琲が好きで、仙台でもお気に入りの喫茶店を見つけました。
好物のデコポンとともに、ハイっ!デコポンポーズ!!!

定期演奏会を満席にしたい

仙台フィルでやりたいことは、はっきりしているんです。それは、ファンを増やすこと。定期会員を増やして、定期演奏会を満席にしたいですね。

この春まで札幌交響楽団に在籍していたのですが、入団はちょうど日本ハムファイターズが札幌ドームに本拠地を移したころで、満席をめざして実にいろんなファンサービスが行われていました。お客さまが多くなっていくと、選手のモチベーションが上がる。そうすると、プレーも良くなり、チームも次第に強くなっていきました。強いチームにはさらにたくさんのファンが集まるので、良い連鎖が次々と起こっていったんです。

オーケストラにも同じようなことがいえるのではないでしょうか?たくさんの人に見てもらい聴いてもらって、プレーヤーの意識が変わっていくことは、大切なことだと思います。

仙台フィルのファンも、もっと幅広い年代へ広げていきたいですね。札幌では、喫茶店のマスター、ススキノの飲み屋、幼稚園の先生、ブラスバンド部の中高生たち…知り合いが増える中で、音楽に興味を持ってくださる方々が着実に増えていきました。芸術活動には理解して応援してくれる人が必要不可欠だと思います。

まずは、僕らがもっとも力を入れている定期演奏会に来てほしい。クラシック音楽は様式感が強く敷居が高いと受け取られますが、敷居をなくすのではなく、そこを乗り越えて来てもらうために何をしたらいいのかを、みんなで考えていきたいんです。

ロック少年からクラシックへ

コントラバスとの出会いは16歳のときです。兄の影響でロックやジャズに入れ込み、高校を卒業したら、アメリカに留学したいと思っていました。ジャズをやりたくて安物のコントラバスを買ったら、弓がおまけでついてきた。でも、弾いてもまったく音が出ない。で、習ってみたいと、音楽教師だった母に相談して、国立音大で教えていた松野茂先生のもとに通い始めたんです。「弓にはまず松ヤニをつけるんだよ」といわれ、いわれた通りにやったら「ブーッ」と音が出た。「君、なかなか筋がいいね」なんてカン違いさせてくれたのが始まり。ほめるって大事ですねぇ。18歳で音大に入って、26歳で就職したんだから、もしかして天才かも、ですよ(大笑)。

弦楽器演奏家の多くが、小さい頃から、厳しいレッスン漬けの日々を過ごしていくのに対し、僕は下町生まれのロック少年上がり。ごちゃごちゃした下町人情の中で育ったので、普通の人の感覚があると思うんです。それを活かして、ソロ首席という立場にとどまらず、オケの仲間をつなぐ役割を担いたい。いっしょに音楽をやるのですから20代も年配の人も、みんなで楽しみながら積極的にコンサートをつくっていきたいのです。

元首席奏者だった村上満志さんにはお世話になっていて、以前悩みを打ち明けたときには「パラダイスを探すのではなく、自分で創りなさい」といわれたことがあります。大尊敬しているプレーヤーのあとに、自分が座ることになりました。団員のみなさんに信頼してもらえるように、熱意と愛情を持って一生懸命演奏をしていきます。

すけがわりゅう
国立音楽大学卒業。桐朋学園大学研究科終了。松野茂、池松宏、ゲーリー・カーに師事。2003年、札幌交響楽団に入団し、11年間首席奏者として活躍。この春より、仙台フィルソロ首席コントラバス奏者に就任。1976年、東京都江戸川区生まれ。

第283回定期演奏会(2014年6月13日,14日)プログラムより

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