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楽団員インタビュー~ハーモニーな楽屋~

構成 / 西大立目 祥子

Vol.12 第1ヴァイオリン首席:宮﨑 博Interview

画像-第1ヴァイオリン首席:宮﨑 博

ゆっくりと自分のペースを守りながら、
コンサートマスターをアシストし、音楽を深めていきたい。

古典が好き。往年の名演奏家が好き。
緑豊かな環境で育ったヴァイオリニストは、音楽の中にも自然の風景をイメージすることが多いという。

オフのときは、のんびり温泉めぐり。
「この性格ですから、車も飛ばさず、とろとろ。無事故無違反。つかまったこと、ありません(笑)」。

田舎暮らしが原点に 中学生のころ、町にやってきたオーケストラに感動

生まれ育ったのは広島県福山市です。田んぼや畑がいくらでもあって、山にはイノシシがいるようなところ(笑)。だから東京で過ごした大学4年間は、ストレスの連続でした。電車の中で具合が悪くなったり…つくづく自分に合わない環境だと思いましたね。

ヴァイオリンを始めたのは4歳のときでしたが、田舎だから、ほかにやってる子なんていない。競争にならないんです。それが逆によかったのかもしれませんねえ。いまだに、こんなにのんびりした性格です(笑)。

中学2、3年のころ、町にやってきたオケを聴きに行き、すごく感動しました。どこのオケかは覚えていないけれど、チャイコフスキーの悲愴がプログラムに入っていた記憶があります。それからですね、音楽の道を考えるようになったのは。CDも聴き始めましたが、そのころ好きだったハイフェッツはいまも大好きです。

高校からは音大進学をめざし、東京の先生のもとに通う生活が始まりました。でも、最初の年は、芸大一本を受験して失敗。それはもうショックで…。いま思えば、浪人していた一年間がいちばん練習したかもしれません。

芸大では、N響のコンサートマスターだった田中千香士先生に師事しました。やっぱり影響を受けるんでしょうか、自分ではわからないんですが、人には「弟子だったの、わかるよ」といわれます。

入団5ヶ月で、コンマスの隣に

99年に仙台フィルのオーディションを受けました。知り合いだったヴィオラの佐々木さんに勧められたんですよ。

入団して5カ月ぐらいのころ、突然「いちばん前で弾け」といわれ、当時コンサートマスターだった渋谷由美子さんの隣で弾くことになりました。プレッシャーでしたねえ。もちろん、やりがいはあるんですが、どうしたらいいかわからないことだらけなのに、つぎつぎ新しい曲はくるし、コンマスと二人でソロはあるし…。コンマスに西江辰郎さんが入ってきて、2年くらい経って、こんな感じかな、とようやくペースがつかめるようになりました。

この春からは首席というポストに就いたわけですが、とにかく、自分のペースでやれればいいかなあ。というか、この性格ですから、そうじゃないと続けていけないですね(笑)。

仙台は住みやすいし、お客さまもとても温かい。拍手も穏やかです。でも、悪いときはブーイングだっていいんですよ(笑)。

いつか、仙台フィルで海外に演奏旅行に行けたらいいな、という夢もありますし、オケの中で首席としての責任を果たしながら、僕自身はもっと室内楽もやりたいですね。モーツァルトとかベートーヴェンとか、大好きな古典派をね。

みやざき ひろし
東京芸術大学音楽学部卒業。2000年4月に仙台フィルに入団。2008年4月より、第1ヴァイオリン首席を務める。1977年広島県福山市生まれ。

第230回定期演奏会(2008年7月25日26日)プログラムより

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