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楽団員インタビュー~ハーモニーな楽屋~

構成 / 西大立目 祥子

Vol.7 クラリネット:千石 進Interview

画像-クラリネット:千石 進

音域の広いクラリネットの魅力を味わいながら、新鮮な気持ちで、歌うように吹いていきたい。

中学2年のときクラリネットと出会った。高校2年のとき、モーツァルトを聴いて道を決めた。それから約40年、クラリネットの魅力はまだまだつきない。

リードも手づくりする。「不器用なんですよ。でも何にもないところから工夫してつくるのが面白いんです。」

友だちと聴いたレコードで、プロになろうと決心

中学2年のとき、学校に吹奏楽部ができたんです。入部したら、トランペットを希望したのにクラリネットが余っていてまわされた(笑)。それが始まりでした。吹いてみたらすんなり音が出て、触っているうちに何とか吹きこなせるようになりました。

夢中になったのは、高校に入ってから。高2年のときでした。友だちの家で、ベルリン・フィルのクラリネット奏者、カール・ライスターのモーツァルトのクラリネット協奏曲を聴いたんですよ。そのとき、すごく感銘を受けて、「よしこれを仕事にしよう」と決めました。もし、聴いていなかったら・・・。こうはなっていなかったかもしれませんねえ。僕は、音楽の道に才能はそれほど関係ないと思っているんです。やっぱり、好きこそものの上手なれ。運は必要だけれど、好きなら努力するじゃないですか。

高校3年のときは、音大進学のために月2回、東京にレッスンに通いました。成績はどんどん下がって行きました(笑)音大には無事に受かり、東京では遊びもしたけれど、クラリネット一筋。モーツァルトをいっしょに聴いた友だちは、いまも親友で、彼は作曲家になっています。

音楽っていいもの、それを生徒にも聴衆にも伝えたい

クラリネットの魅力は音域がすごく広いことです。オーケストラの中の低い声部、真ん中ぐらいの声部、高い声部、どのパートとでもいっしょに使われる。高低で変わる音の質感を楽しみながら吹けるんです。うまく吹けているときは、まるで歌を歌っているような感覚ですね。楽器をくわえているのを忘れるほど。逆にリードの調子が悪かったりすると、もう楽器が気になってしようがない。

見た目にはわからないけれど、弦楽器の弓の使い方と同じなのが、息の使い方です。量の多さ少なさ、息の早さ遅さで音のニュアンスを変えていきます。ただ、管楽器はどうしても見た目の表現力に乏しいですね。今度生まれてくるときは弦楽器がいいかなあ(笑)。いまは生徒に教えるのも楽しみです。僕自身の理屈や経験を話したり、音で伝えたりする中で、目立たなかった子がある日突然変わる。そして音楽ってすごくいいよ、と思い始める。それが何ともうれしいですね。

聴衆に伝えたいのも、音楽っていいものですよ、ということ。仕事には新鮮な気持ちで取り組みたいし、本番のときは緊張していたい。だからオフのときは趣味で息抜きします。釣り、山登り、家庭菜園。料理もしますよ。この素材をこう料理するとあの酒に合う、とあれこれ考えるのが楽しい。もう、飲みたい一心で(笑)。

せんごく すすむ
音楽好きだった父の影響もあって、中学時代にクラリネットを始める。国立音楽大学を卒業後、東京でのフリー活動を経て、1978年、当時の宮城フィルハーモニー管弦楽団に入団。1952年宮城県登米市(旧米山町)生まれ。

第225回定期演奏会(2008年1月18日19日)プログラムより

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